養成所の仕事の帰りは、いつも笹塚の稽古場から新宿駅まで歩いて行く事にしている。
渋谷区から新宿区に入った辺りにある住宅地の路地裏に…

こんな女子がいて。
この猫、両手足に白い手袋と靴下をつけたような毛色をしているんだけど、まぁ~!人懐っこくて!
初めて遭遇したのは今年の春。
路地裏を歩いていたら、ある民家の塀の上から熱い視線を感じたのでハッとそっちに目をやったら…このキジトラが太陽を背にしてうずくまりながら、僕の事をジ~ッと見つめていた!
それを見た僕が「…太陽を背にするなんて…コイツ、戦い方を知っているッ!!!!!! アムロばりに戦い方を知っている!!!!!!」と、ガデムくらいに驚いていたら…「にゃん!」と鳴きながら塀から飛び降りて来て、僕の顔を見つめながら僕の足元をグルグルと回り始めた!
「な、何だ!!? メールシュトローム作戦か!!!!!!!?」
と、「グリプス2」こと僕の周りをグルグル回るキジトラを前に、キュベレイとジ・Oの攻撃を受けた百式みたいに身動き取れずにいたら…キジトラは「む~…!」と言いながら僕の足に体を擦り付けて来た!
それを受けて僕がその場にしゃがみ、その全身を撫で回した事でキジトラに気に入られたようで、僕がそこを通る度にどこかから僕を見つけては、「にゃ!」と鳴いてやって来てくれるようになった!
今月頭の稽古の時。
僕が路地裏に入って来たのを見つけたキジトラは、それまで夢中になってやっていたお股周りの毛繕いを中断し、小走りで僕の所にやって来て、ゴロゴロ言いながら「お腹を撫でろ」と強要して来た。
「おいおい、随分と気に入られちゃったもんだなぁ~!」と、言われるままにお腹を撫で回して差し上げたんだけど…
先日、稽古を終えての帰りに会ったら…
キジトラは塀の上で、両手の上にあごを乗せた見るからにアンニュイな格好で寝そべっていたんだけど、僕をチラッと見ると面倒臭そうに起き上がり、「ん~!」と伸びをして地面に降りて来た。
僕が背中をちょっとだけ撫でたら…「はい、もういいでしょ?ゴメンなさいね、今日は何だか遊んであげたい気分じゃないの」って感じでさっさと塀の上に戻り、民家の敷地内へ入って行っちゃった…
この気まぐれさが堪らないぜぇぇぇ!
…「猫が嫌い」って人たちがよく言う、「猫が嫌いな理由」でまず挙がるのが、「猫は気まぐれだから」って事だけど…
何を言ってるんだ!
気まぐれだから堪らないんじゃないかッ!
常に甘えて来られるよりも、たまにつれない態度を取られた方が、次に甘えて来られた時により興奮するじゃないか!!!!!!!!
何と言うか、普段ゴロゴロ甘えて来る時は、「シャアがアクシズにいた頃のハマーン」で、つれない時は「それ以降のハマーン」の感じがしてハァハァしちゃうわ~!
次回、どんな姿を見せてくれるか楽しみ!
しかし、猫の女子にはよく好かれるのに…人間の女子には気持ち悪がられるんだよなぁ~…
「猫に好かれる」って、猫好きとしては勝ち組な感じだけど…「人間の女子に嫌われる」のは、人としては大きく負けているよねぇ~…