また映画を観て来た。
今回のタイトルは長澤まさみさん、松田龍平さんが夫婦役で主演の…
「散歩する侵略者」!
「数日間、行方不明になっていた夫・真治は、発見されるとこれまでとはまるで別人に変わっていた。」という所から始まるんだけど…「侵略者」を演じる松田龍平さんの何とも言えない「宇宙人」感がハマリすぎていて、怖いやらユーモラスやらで凄くゾクゾクする!
…そして、そんな変貌してしまった夫に翻弄される妻・鳴海役の長澤まさみさんが…
もう可愛いの何のッ!!!!!!!!
ストーリーが進めば進むほど、その可愛さがどんどん増して行くんだけど…それと同時に物凄く切なさが募って行くのが堪らない!
…この作品に登場する「侵略者」は、人間から「概念」を奪う宇宙人。
知りたい「概念」について相手に一から説明をさせて、頭の中に強くイメージさせた後に相手の額に軽く触れる事でその「概念」を奪い取るんだけど…奪われた人間はその「概念」が完全に失われてしまい、「概念」を喪失した事から奇行に走り出すという…この設定が素晴らしい!素晴らしいけど、それまでのキャラクターとは全く違う芝居をしなければならない点、役者さんは難しかったろうな~!真治にある「概念」を奪われてしまう鳴海の妹役の前田敦子さんの芝居も良かったわ~!
映画の冒頭は金魚すくいの映像から始まるんだけど、ここで一匹の金魚に狙いをつけてから執拗に追い回す所が、「侵略者」と「狙われた人間」を連想させる!
今回、「おぉ!」と感動したのは、女子高生・立花あきらになりすました「侵略者」を演じた恒松祐里さんのアクション!
特殊部隊員との格闘シーンでの流れるような体さばきは、「あ、人類はコイツらには絶対に勝てないわ」と観客に思わせるに十分な説得力を持っていた!
格闘技なんてやってそうにない恒松さんの外観から繰り出される激しいアクション、このギャップが堪らない!
アンジャッシュ児島さんの「…あ~…この人、もういくつか『概念』を奪われてるんだろうなぁ…モルモットにされちゃったのかなぁ…」と思わせる、混乱した芝居も良かったな~!
長谷川博己さん演じる桜井の「知らない間に事態は取り返しのつかない事になってる」という台詞は、今の時代しっかり心に刻まないとだな~…!
前作「クリーピー」の時も感じたけど、人間にとって本来、一番安心できる場所である「家」が、黒沢監督の手にかかると「閉鎖されて逃げ場の無い空間」に変わってしまうのが凄い!
「散歩する侵略者」、面白い!オススメします!