いつものように外をうろうろと徘徊していたら…
前方に奴らの気配!
ジッと目を凝らすと…200mくらい先の砂利の上にハチワレが1匹寝転んで、もぞもぞと砂浴びに夢中になっているのが見えた!
「うほっ!堪らねぇぜぇぇ!」
…ウジュルウジュルとヨダレ(もちろん強酸性)を垂らしながらカメラを構えて、僕がソ~っと近寄っているのも気付かず、その間も時に背中を擦りつけ、時に体を左右にパッタンパッタンと寝返り打って砂浴びに興じるハチワレ!
「ひっひっひ!今すぐに撫で回してやるからなぁぁぁ!」と、僕が口の中から第2の口をシャキンシャキン出し入れしながら50mくらいまで近寄ったその時…!
僕から発せられるただならぬ気配を感じたのか、ハチワレは「ガバッ!」と起き上がり、こっちに向かって体を低~くして構えたかと思ったら、一気に駆け出して民家の庭へ逃げ込んで行った!
その逃げ方はまるで「”家族が誰もいない”と思って部屋で熱唱しているのを見られた思春期の子供」ばりに、「やべぇ~!恥ずかしいところ見られた~!」と言っているようだった!
それは僕が中学1年の時。
ある日、学校から帰って来たら家族が誰もいなかったので、ジャンプを出して来て居間でドラゴンボール「悟空VSべジータ」戦の、大猿になったべジータに悟空が太陽拳を食らわせて元気玉を作り始めるシーンを音読していたら、「地球のみんな!オラに元気を分けてくれ~!」って叫んだ直後にハッと後ろを振り向いたら…ゲートボールから帰って来た祖母がニヤニヤしながら立っていたのが見えて…祖母に向かって思わず…
「ズルイぞ!」
と叫んだ時の僕のようだった!
ハチワレが逃げ込んだところを通りかかった時にチラッと見てみたら、庭の植え込みの隙間に潜り込んだハチワレが「ジーッ!」と僕を睨みつけていた!
「俺が誰も見てないと思って油断して、砂浴びしてたって誰にも言うなよ!」って目をしてながら!
「いや~!良い物を見た」と思いながら歩いていたら…
こんな光景に遭遇!
車のボンネットのワイパーのところに丸くなって昼寝していた茶トラに近寄ったら、「あ?テメェー何だよ?何見てんだコラ?」って表情が堪らねぇぜぇぇぇ!
「うひうひ」笑いながら猫を見ていたら、丁度そこを通りかかった50代くらいの女性3人組に、「あら嫌だ!車上荒し?」って感じの物凄く怪訝な目で見られている事に気付き…そっとその場を離れた…けど!「また良い物を見た!」と、それからしばらくニヤニヤが止まらなかった!
地元の祭りがある事もあって、あちこちをパトカーが走ってたけど「あ~、キミキミ!」と声をかけられなくて良かった!